
SMBCグループのDX情報発信メディア『DX-link(ディークロスリンク)』。国内外で展開する同メディアの魅力や、英語記事における翻訳のポイント、AIを活用した新しい取り組みなどについて、デジタル戦略部 上席部長代理 河津真さんにお話を伺いました。
SMBCグループの『DX-link』とは
――まず『DX-link』について、概要を簡単にご紹介いただけますでしょうか。
河津さん(以下、河津):『DX-link』は、SMBCグループの取り組みや最新情報を、インタビューや対談、レポートなどの記事でご紹介するオウンドメディアです。2022年から、週1本のペースで年間50本ほどの記事を発信しています。記事を通して、企業・団体様のDX推進のお手伝いや、SMBCグループとの新たなビジネスのご検討などにつながればと考えています。
――『DX-link』での情報発信において、意識したり、力をいれているのはどんな点でしょうか。
河津:SMBCの中核である銀行というのは、お客様からの長年の信頼で成り立っている機関ですので、発信の際は、つねに情報の正確性を意識しています。また、グループの取り組みをお伝えするというコーポレートサイトの一面もありますので、トーンや表現にも気を配っています。
それから、記事を企画する際は、私も含め、担当者の「異業種出身ならではの感覚」を大事にしています。金融の専門家ではないからこそ、「これは面白そうだな、この説明だとわかりにくいかな」と読者目線で検討できるのかなと思っています。
――これまでで、特に印象に残っている記事や反響があった記事はありますか。
河津:そうですね。色々ありますが……最近だと、大阪・関西万博独自の電子マネー「ミャクペ!」の記事が大きな反響を呼びました。
■『DX-link』大阪・関西万博の独自電子マネー「ミャクペ!」始動に関する記事はこちらから
この記事で初めて「ミャクペ!」を知ってくださった方も多いようです。大阪・関西万博の注目度の高さもあって、非常に多くの方に読んでいただけましたね。
英語版『DX-link』と翻訳でのポイント
英語版ならではのページ構成
――次に、英語版『DX-link』についてお伺いしていきます。英語版を作ろうと思われたきっかけや目的などをお聞かせください。
河津:SMBCグループは、全体の4割ほどが海外とのお取引で、従業員も半分は海外の方なんです。海外のお客様にグループのご案内をするのはもちろん、従業員に対してもグループの取り組みや動きをしっかり伝えていきたいという思いから、英語版をスタートしました。海外だと、なかなか日本の状況やグループ全体の動きなどが把握しづらいと思いますので。
――お客様だけでなく、グループ内の従業員の皆さんにとっても、良い情報ツールとなっていますね。ところで、日本語版と英語版ではサイトデザインが大きく異なり、全く別サイトのような印象を受けました。英語版制作にあたって、どんな点を意識したのでしょうか。
河津:おかげさまで、日本ではSMBCグループは多くの方に知られていますが、海外ではまだ十分な知名度があるとは言えません。まずはSMBCの存在とSMBCのビジネスを知っていただき、我々の思いをしっかりとお伝えするため、英語版ではTOPページで大きくグループの紹介やメッセージを打ち出すようにしています。

翻訳で重視しているポイント
――英語版掲載にあたっては、日本語の記事を英語に翻訳されています。記事の翻訳で重視しているポイントについてお聞かせください。
河津:元々は日本国内にいる方に向けて日本語で作っている記事ですので、それを英訳した記事でも、同じように英語でしっかり伝えたいと思っています。しっかり伝えるというのは、専門性を含めた内容の正確さはもちろんですが、記事のニュアンスやトーンなど、空気感も含めてです。翻訳を依頼する際は、その点をお願いしていますね。
――ニュアンスや空気感ですか。確かに、サイマルで『DX-link』を担当している翻訳者も、インタビューなど、リズムやテンポの良い記事が多いので、英訳の際には、そのリズムやテンポ感を活かせるように意識していると話していました。
ところで、SMBCグループでは色々な通訳・翻訳サービス会社を利用されているかと思いますが、記事英訳にあたり、サイマルにお問い合わせいただいたきっかけやご依頼いただいた決め手を教えていただけますでしょうか。
河津:以前から別件で使っていて、とても良かったというのが大きな理由ですね。担当してくれるスタッフのレスポンスも速いので、毎回のやり取りが本当にスムーズなんです。英訳を依頼するというのは、品質の良さは絶対条件ですが、対応してくれる人との長いやり取りや付き合いになるので「信頼できる相手である」というのがとても大切だなと感じています。
――ありがとうございます。河津様や担当者の方々から英訳に対するフィードバックをいただき、それを受けて細部まで確認・再検討するといったステップを経て英文を完成させていくので、翻訳者が「自分も『DX-link』編集チームの一員として、一緒に記事を作り上げていくような気持ちで臨める」と話していました。
河津:それは嬉しいですね。こちらから細かい点をお伝えすることもありますが、都度ブラッシュアップして、さらに良いものを出してきてくれるので、とても頼もしく感じています。
機械翻訳と翻訳者による翻訳の使い分け
――ちなみにSMBCグループでは機械翻訳も使われているそうですが、翻訳者による翻訳サービスとどのような使い分けをされていらっしゃるのでしょうか。
河津:他部署での使い方はわかりませんが、大体の意味が分かればいいな、という書類や内部資料などは機械翻訳を使うことがあります。一方で、私たちの思いをしっかり伝えたい、という大切な場面や、正確性が重要な対外発信ではプロの翻訳者に依頼するようにしています。

――ところで、河津様は個人的に前職でもサイマルとのご縁があったと伺いました。サイマル・サービスをご利用になられて、以前と今とで印象はいかがでしょう。変わらない点、変わったなと感じられた点などはありますでしょうか。
河津:先ほども話したレスポンス……対応の早さというのは今も昔も変わらない印象ですね。前職ではモータースポーツのイベントや海外向けの発表会などで同時通訳を依頼していたのですが、やり取りで苦労した記憶はないですね。通訳もお客様やネイティブスタッフにも好評でしたし。
――サイマルはじめ翻訳会社に対して求めるもの、期待されることなどありましたらお聞かせください。
河津:機械翻訳の性能が良くなってきているので、機械で事足りるものも増えてはいると思います。ただ、大切な思いをしっかりと伝えていくためには、やはり人の手が必要なのではないでしょうか。『DX-link』でも生成AIを活用して動画作成をしていますが、AIだけではだめで、人がディレクションしないと良い作品はできないんですよね。翻訳会社に依頼するほうが機械翻訳を利用するよりお金はかかりますけど、その価値は絶対にあると感じています。
『DX-link』がめざすもの
――今後ですが、英語以外の言語でサイト展開するご予定などはありますか。
河津:今のところは予定していないです。まずは英語サイトをより良いものにすることに注力していきます。
――実施したい企画、また『DX-link』を通して読者に伝えたいことなどがありましたらぜひお聞かせください。
河津:そうですね……動画に力を入れていきたいですね。今、SMBCグループでは、新しい取り組みとしてAIを活用した動画制作を行っています。以前私が制作したディズニーのオズの魔法使いの動画も、「SMBCグループではこんなこともしているのか!?」と多くの方に意外性と新しさを感じていただけたようで大変好評でした。
■「SMBCは金融を突き抜ける――生成AIと人の共創プロジェクト」紹介ページはこちらから
動画だと、対談やインタビューなどはその場の雰囲気まで伝わりますし、難しいレポートをわかりやすくお伝えすることができるので、記事も動画で配信できたらいいなと思っています。
『DX-link』では、これまで築き上げたSMBCへの信頼やイメージを大切にしつつ、これまでとは違う新しい分野や取り組みにも、果敢に挑戦していきたいと考えています。
――信頼を大切に新しい領域に挑戦していく……。サイマルも、創業以来60年の間に築いてきた信頼や品質の高さはそのままに、新たなサービスも取り入れながら、国際コミュニケーションのお役に立てるように尽力していきたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。
株式会社三井住友銀行/株式会社三井住友フィナンシャルグループ デジタル戦略部 上席部長代理
自動車製造業にて主にイベントプロモーション、メディアに関する業務の全般、モータースポーツブランドのブランディングを担う。2023年に株式会社三井住友銀行入行、オウンドメディアの運営など、SMBCグループのデジタルに関わる取り組みの発信に従事。

通訳・翻訳をキーワードに、仕事に役立つ情報からウェルビーイングに関するトピックまで、幅広い記事をお届け中。
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■SMBCグループのDX情報発信メディア『DX-link』
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