めざせ、未来の通訳者・翻訳者:ロンドン日本人学校

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サイマルでは20年近く、小学生から大学生まで、幅広い世代の職場見学や仕事体験、キャリアガイダンスなどを通し、積極的に通訳・翻訳の意義や魅力をお伝えしています。今回はロンドンにある日本人中学校の生徒さんからの職業インタビューの様子を一部ご紹介します。

 

はじめに

7月の終わり、ロンドンにある日本人学校の中学2年生より、通訳者の職業についてのお問い合わせをいただきました。ひとつの職業について調べてプレゼンテーションを行うという夏休みの宿題として、兼ねてから関心のあった「通訳者」について調べているとのお話でした。

サイマルではこれまで約20年にわたり、未来の通訳者翻訳者をめざす皆さまを応援して、学生向けキャリアガイダンスや、小学生から大学生まで幅広い世代を対象にした職場見学や仕事体験などを行っています。以前は日本国内の生徒さんが実際に来社いただく機会もありましたが、今回はZoomを使って、直接ご質問にお答えしました。
その様子の一部をご紹介します。

通訳者に関するQ&A

Q:通訳者の仕事とはどのようなものか 

A:ひとくちに「通訳者」と言っても、国際会議や国家間の会談など、オールラウンドに通訳を行う会議通訳者、会社の中で社員として通訳を行う社内通訳者、法廷や放送など分野に特化した通訳を行う通訳者などの種類があります。

Q:通訳者になるためにはどんな資格が必要か 

A:公的な資格はなく、実力と経験がものをいう世界です。社内通訳者の場合、ビジネス通訳検定(TOBIS)という民間の検定を受けることで、自分の通訳の実力・レベルを知る方法もあります。

Q:通訳者の仕事で嬉しいと感じるとき、大変だなと感じるときは

A:言葉が通じない人たちが、自分の通訳によってコミュニケーションが取れて、お互いを理解しあえたと実感出来たときにやりがいを感じます。また通訳が必要な場面というのは、世界で今起きている出来事に関わることがとても多いため、色々な分野の最新トピックや話題の人の話が聞けることも、通訳の仕事のおもしろさの一面です。

大変なことは、通訳業務の内容が毎日違うので、事前勉強の内容も毎日違うことです。また、通訳者はたとえば風邪を引いたからといって、仕事を休んだり別の通訳者に変わってもらうことはあまりありません。そのため、体調管理もとても大切な仕事の一部になっています。

Q:中学生のうちにやっておいた方が良いと思うことは

A:通訳者には幅広い知識が必要です。「英語ができれば英語の通訳者になれる」と思われがちですが、通訳者には、英語以上に、きちんとした日本語を話せることが求められます。そのほか、日本文化の知識も必要ですし、全ての学科を一生懸命勉強して好きなこと、得意なことを見つけておくと良いと思います。たくさん本を読むことも大切ですし、勉強以外の趣味やスポーツなど、ジャンルを問わず色々なことに興味を持ってチャレンジしておくと、思いがけないところで必ず役に立ちます。体力をつけておくことも大切です。

さいごに

ちなみに、今回の生徒さんが通訳者になりたいと思ったきっかけは、知り合いのご家族に通訳者がいて「とてもカッコいい」と思ったからだそうです。通訳者の仕事の様子は、なかなか人の目に触れづらいことも多いので、身近に憧れの仕事をしている方がいるのは羨ましいですね。生徒さんからは後日プレゼンテーションの原稿が届きました。きっと素敵な発表になったことでしょう。

今後もサイマルでは、サイマル・アカデミーでの通訳者翻訳者養成をはじめ、世界中の「未来の通訳者翻訳者」を応援していきます

『通訳・翻訳ブック』編集部

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