「登録者限定! Web会議通訳/IRテレカン通訳 セミナー」開催レポート

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サイマルでは年に数回、登録者向けセミナーを開催しています。これまで、知識強化のための監査セミナーや海外IRセミナー、業務効率を上げるためのiPadセミナーなどを開催してきました。今回は、あらたなニーズにあわせて開催したリモート通訳に関するセミナーについて、担当者がレポートします。

急速に高まるリモート通訳に対応するために

今年は新型コロナウイルスの感染拡大で、仕事環境のリモート化が急速に進み、通訳者にとっても新しい環境への適応を求められる1年となりました。リモート通訳関連の情報は日を追ってネット上に増えていきましたが、普段馴染みのない通訳者にとっては「何から始めればよいのか」と、少なからず戸惑いもあったようです。

今回は、そのようなニーズに応えるため、早くからリモート環境を整え経験を積んでこられた通訳者と、サイマルの技術スタッフを案内役に「Web会議通訳の基本」をお伝えするウェブセミナーを企画しました。セミナーは2020年11月12日(木)、Zoomウェビナーのライブ/オンデマンド配信で、国内外全言語のサイマル登録通訳者を対象に開催しました。

セミナーは二部形式で、第一部は通訳者講師による「Web会議通訳」とコロナ禍で需要が増した「IR電話会議通訳」についてのレクチャー。第二部はサイマル技術スタッフが機材の視点からリモート通訳のポイントをお伝えしました。

第一部:リモート環境に習熟した通訳者によるセミナー

◆IR電話会議通訳におけるポイント

第一部は、講師自己紹介のあと、IR電話会議通訳の説明からスタート。まずは、実際に通訳するときの機器類の設営写真を映しながら、チェックポイントを挙げていきます。

・アンテナ、通信具合、スマホの充電
・メール受信音のミュート、玄関チャイムなど外部音の除去
・マイクの置き場所、端末の音量調整やミュートボタンの位置確認

など、実際にリモート通訳をしないと見落としがちな点について確認していきます。とりわけ、集音マイクをスポンジやフェルトで作った土台にのせ、メモ取り音やその他の雑音を拾わないようにするといった工夫は、真似ができそうで初心者には気づきにくい意外と重要なポイントと言えます。

実際の電話会議の様子や進め方の話では、初心者を意識してコールインから会議中の注意点、クロージングまで、流れをイメージできるよう経験談も交えた具体的な説明をしていただきました。必要に応じて通訳者がその場を進行するなど、場の空気を読んでふるまうスキルも通訳者には求められるようです。

◆Web会議通訳のチェックポイント

つづいては、Web会議通訳の説明です。機器類の設営は、逐次通訳、同時通訳、逐次・同時混合の場合と様々で、IR電話会議のときより更に複雑になっていきます。チェックポイントとしては

・ネット回線→Wi-Fiよりも有線
・端末→充電、カメラ位置、英日用・日英用の確認
・ヘッドホンマイク→有線でノイズキャンセラ付き、端末による認識の確認
・外部音→自分は気づかず相手には聞こえる音に要注意

など、やはりまずは基本の確認です。「回線もイヤホンも有線で!」と、有線の重要さが強調されていました。実際のWeb会議の流れとしては、会議主催者から届くURLから入室するのが一般的ですが、MS Teamsを例にとり、会議への接続から入室までを動画で解説しました。ウェブ会議のプラットフォームはほかにもZoom、WebEx、Skypeなど色々ありますが、基本的にやり方は全てほぼ同じ。それが分かるだけでもすこしハードルが下がるのではないかと思いました。一方で、Web会議通訳ではネット接続やPCのスペックといった一定のITリテラシーは要求されるので、これをきっかけにITに強くなる通訳者も少なくないのではないでしょうか。

Web会議通訳のやり方は試行錯誤のなか確立されつつありますが、まだまだ手探りの部分もあるようです。例えば、2名体制の同時通訳では

・パートナー通訳の通訳音声が聞こえない
・メモ取りのヘルプができない
・交代のタイミングが難しい

などの課題があります。応急的な解決方法はありますが、まだまだ研究の余地はあるようです。

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感染対策のため、講師やスタッフも適切な距離を保ちながら配信を行いました。

第二部:サイマル技術スタッフによる機材レクチャー

第二部はサイマル技術スタッフによる機材のレクチャーです。デバイスの種類や組み合わせ、各デバイスに必要なものや環境などについて、技術者の視点から解説しました。例えばMacintoshの製品でいうとどのデバイスがメイン機、あるいはサブ機としてふさわしいか、性能の観点からおすすめの使用方法、組み合わせを紹介。そしてここでも、やはり「有線」の重要さが強調されました。

また、最後のQ&Aセッションは活発な質疑応答となりました。機器の接続や互換性、会議プラットフォームとウェブブラウザとの相性など、情報を吸収しようと参加者からの熱心な質問が目立ちました。

まずはやってみることが大切

セミナーでは「有線はライフライン!」と、リモート通訳における有線の重要さが際立ちました。普段便利なWi-FiやBluetoothなどの「ワイヤレス」も、リモート通訳においては、致命的なトラブルを招く危険があるようです。とはいえ、会議主催者も通訳者も今はまだ試行錯誤の日々。皆が経験値を積んでいるという状況で、未経験者もまだまだ参入しやすい「リモート通訳黎明期」といえるのではないでしょうか。

「始めるなら早めのスタートを」「完璧じゃなくてもOK」と、講師もまずはやってみることの大切さを伝えていました。今回のセミナーがこれからスタートする方の後押しになれば主催者として嬉しく思います。サイマルでは今後もタイムリーでニーズに合ったイベントを企画し、登録者の皆さまをサポートしていきます。まだサイマルに登録されていない方は、この機会にぜひご検討ください。

皆さまのご応募をお待ちしています。




文:リソース支援課 ワークショップ担当

 

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